【薬剤師が解説】こんな症状に悩んでない? その原因は内臓の冷えかも!

2023.10.07








   3. 内臓の冷えを解消するための対策

内臓の冷えを解消するためには、日常生活の見直しと適切なケアが重要です。


  3-1.食事と栄養の工夫による冷え対策
内臓の冷えを解消するためには、食事の工夫が重要です。
からだを温める効果のある食材を取り入れて、内臓の機能を活性化させましょう。

生姜やにんにく:血流を促進し、からだを温める効果が期待できます。料理に取り入れることで体温を上げ、内臓の冷えを緩和できます。

温かいスープ:野菜や鶏肉、豆腐などを使った栄養豊富な温かいスープを摂り、体温を上げましょう。

根菜類:かぼちゃやさつまいもなどの根菜類は、からだを温める成分が豊富です。煮物や蒸し料理に取り入れることで、内臓の冷え対策になります。

さらに、腸内環境を整えるために、食物繊維を十分に摂取することも大切です。
腸内環境は、自律神経と密接な関係があります。
自律神経が整うと体温調節機能が正常に働くようになるため、腸内環境を意識することも重要なのです。

食事の工夫を通じて内臓の働きをサポートし、冷えからくる不調を軽減しましょう。


  3-2.運動と体温調節の関係性を理解する
運動を日常の習慣として取り入れることは、内臓の冷え対策に有効です。

ウォーキング、ジョギング、サイクリング、水泳などの有酸素運動を行ってみましょう。
有酸素運動は心肺機能の向上に効果があるため、内臓への血流改善が期待できます。

また、適度な運動はドーパミンの分泌を促します。
ドーパミンは気分を明るくし、心地よさをもたらしてくれるため、ストレスの改善に効果的です。
ストレスは自律神経を乱し、内臓の冷えを促進する要因のひとつとなります。
そのため、運動をしてストレスを軽減することは、有効な対策といえるでしょう。

さらに、汗をかく習慣をつけると体温調節機能が向上します。
普段あまり動かず汗をかく習慣がない場合は、体温調節機能が鈍くなっているかもしれません。
定期的に運動し、汗をかく習慣をつけて体温調節機能を向上させましょう。


  3-3.運動と体温調節の関係性を理解する
食事や運動ではなかなか改善がみられない、という人は漢方薬を活用してみましょう。

冷えの原因は、水分代謝の乱れや血行不良、胃腸の働きの低下、熱をつくる機能の低下などと考えられています。

そのため、「水分のかたよりを調整して冷えを解消する」「血流をよくして熱を巡らせる」「胃腸の働きをよくして熱をつくりだす」「代謝を上げて、熱をつくる機能を回復する」
などの働きをもつ漢方薬を選び、根本改善を目指します。

漢方薬は冷えの原因を根本から改善し、冷えにくいからだへと導いてくれます。
内臓の冷えを解消し、元気に生活できる毎日を目指しましょう。


<内臓の冷えにおすすめの漢方薬>
・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
上半身はのぼせているのに下半身が冷えるというタイプの方に向いている漢方薬です。血行不良による冷えや更年期障害、肩こりにも効果があります。

・温経湯(うんけいとう)
月経不順、月経困難、更年期障害、不眠、神経症、しもやけ、足腰の冷えなどに用いられます。




   4. 内臓の冷えを防いで元気な毎日を!

内臓の冷えは、生活習慣と密接な関係があります。
食事の工夫、運動をする、漢方薬の活用など、多角的なアプローチで内臓の冷えをケアしましょう。

内臓の冷えによる不調は無視せず、早めの対策を心がけることが大切です。
前向きな気持ちで毎日を過ごすために、今日から始めてみましょう。





<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いから、オンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0119
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w

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