「内側から温める」冷え対策が有効!からだが喜ぶ温活フードのあったかレシピ【管理栄養士監修】

2022.03.01

季節を問わず、からだの冷えにお悩みの女性は多いですよね。冷えを放っておくと、肩こりや肌荒れなど、さまざまなからだの不調を招くことがあります。

そんなつらい冷えの対策には、食事でからだの内側から温めるのが有効! この記事では、からだを温めてくれる「温活フード」を簡単レシピと合わせてご紹介します。



 1.冷え性改善には温活フード!
冷え性改善には温活フード!
からだの冷えを放っておくと、さまざまな不調を招くことがあります。肩こりや肌荒れ、生理痛などのトラブルは、冷えによる血行不良が原因のひとつかもしれません。
また、下痢や便秘、胃痛などがある場合は、冷えにより胃腸の機能が落ちている可能性も。
冷えに負けないからだ作りのためには、まずは栄養素のバランスが取れた食事をすることが大切です。
からだを動かすためのエネルギーとなる、糖質、脂質、たんぱく質を適量摂ることで、からだは熱を生み出します。加えて、野菜や果物、海藻類などを取り入れて、からだの調子を整えるために必要なビタミン・ミネラル類を摂取することも重要です。
そのうえで、冷たい食べ物や飲み物は控え、温かい食事をとるようにしてみましょう。さらに、以下でご紹介する「温活フード」を毎日の食事に取り入れるのもおすすめです。



 1-1.取り入れやすい温活フード

からだを内側から温めてくれる作用がある食材をご紹介します。

・鉄を含む食材
鉄を含む食材
赤身の肉、レバー、あさり、しじみ、かつお、干しエビ、切干大根、小松菜など
鉄が不足して貧血になると、全身に十分な酸素が行き渡らなくなり、さまざまな不調があらわれます。疲れやすい、眠気、頭痛などの症状がありますが、からだの冷えもそのひとつ。
また、鉄はビタミンCと一緒に摂ることで吸収がよくなります。

・ビタミンEを含む食材
ビタミンEを含む食材
かぼちゃ、アボカド、アーモンドなどのナッツ類、うなぎ、卵黄など
ビタミンEは末梢の血管を広げて血行をよくするため、手足の先に冷えを感じる方は積極的に摂りたい栄養素です。

・生姜
生姜
生の生姜に含まれるジンゲロールには、血管を拡張させて血流をよくするはたらきがあるため、生姜を摂ることで手足の先が温まります。
そして、生姜を加熱すると、ジンゲロールの一部がショウガオールという成分に変化します。
ショウガオールは胃腸の血行を促進し、からだの内側から熱を生み出して、芯から温めてくれます。体内温度を上げる作用があるため、冷えの対策には生姜を加熱して摂取するのがおすすめです。

・根菜類
根菜類
かぶやにんじん、玉ねぎなどの根菜類は、からだを温める作用があるといわれています。
春と秋が旬のかぶは、薬膳でもからだを温める性質をもつ「温性」に属し、消化を助けたり、咳や痰を鎮めたりといった効能があるとされています。
一方、夏野菜のきゅうりやトマトなどは水分とカリウムが多く、利尿作用があるため、からだを冷やします。冷えが気になる場合は、加熱して食べるのがおすすめです。




 2.冷え性改善! 温活フードを使ったあったかレシピ
冷え性改善! 温活フードを使ったあったかレシピ
冷え性対策に役立つ食材を使った、簡単レシピをご紹介します。

 2-1.牛肉ときのこのオイスター炒め

赤身の肉に多く含まれる鉄は、貧血予防に欠かせない栄養素。レモンのビタミンCと一緒に摂れば吸収が良くなります。さらに、きのこに豊富なビタミンB群が三大栄養素のエネルギー代謝を高めて、熱を生み出します。

■材料(2人分)
・牛もも薄切り肉…200g
・長ねぎ…1/2本
・しいたけ…2個
・まいたけ…50g
・えのき…50g
・(A) にんにく(すりおろし)…1かけ(5g)
・(A) しょうが(すりおろし)…1かけ(5g)
・(A) 塩…少々
・(A) こしょう…少々
・(B) オイスターソース…大さじ1/2
・(B) しょうゆ…小さじ1/2
・(B) 砂糖…小さじ1
・ごま油…小さじ1
・レモン汁…小さじ1
・あらびき黒こしょう…適量

■作り方
1. 牛もも薄切り肉に(A)を揉み込み、下味をつける。
2. 長ねぎは斜め切りに、しいたけは薄切りにする。まいたけ、えのきは小房に分ける。
3. フライパンに中火でごま油を熱し、1の牛肉を広げて炒める。肉の色が変わったら2の具材を加え、しんなりするまで炒める。
4. (B)の調味料を加えて全体になじませる。レモン汁を絞り、お好みであらびき黒こしょうを振れば出来上がり。

■1人分 230kcal



 2-2.かぶと干しエビの生姜あんかけ

かぶとえびは、薬膳でからだを温める食材とされています。加熱した生姜は、からだを芯から温めてくれますよ。あんかけにすると冷めにくく、食材に溶け出した栄養素も丸ごといただくことができます。

■材料(2人分)
・小かぶ…3個(300g)
・生姜(すりおろし)…10g
・干しエビ…5g
・だし汁…300ml
・みりん…大さじ2
・酒…大さじ1
・塩…少々
・片栗粉…小さじ2(倍量の水で溶く)

■作り方
1. 小かぶはよく洗い、皮つきのままくし切りにする。
2. 鍋にだし汁、みりん、酒を入れ、1のかぶを加えて中火にかける。煮立ったら弱火にして、落し蓋をして10分ほど弱火で煮る。
3. かぶが柔らかくなったら、すりおろし生姜と干しエビを加え、ひと煮立ちさせる。
4. 塩少々で味を調え、水溶き片栗粉でとろみをつければ出来上がり。

■かぶの葉がついていれば、刻んで3の工程で加えてくださいね。色味がきれいに仕上がります。

■1人分 98kcal




 3.漢方は冷え性改善の強い味方
漢方は冷え性改善の強い味方
漢方薬は、熱を作る機能が落ちている冷え性の改善を得意としており、冷え性の治療薬として、冷え性の外来などでもよく使われています。

漢方医学では、血液が不足したり、血(けつ)や水分の巡りが悪くなったりすることで、手足の冷えが起こると考えられています。

血の巡りを良くする、不足した血を補う、からだの水(すい)の巡りを良くするなどのアプローチで、全身に栄養を行き渡らせ、冷えになりにくいからだをつくっていくのです。
さらに、自然由来の生薬からできている漢方薬は、体質改善と根本改善を目的としており、一般的に副作用が少ないとされています。飲むだけですので、日常で食事や運動に気を付けることが難しい方にはとくにおすすめです。


<冷えの解消に効果のある漢方薬>
・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
からだを温めて熱をつくり、血行を良くして手足などを温めます。からだの内部にもはたらきかけ、冷えによる下痢や下腹部痛、腰痛、月経痛、しもやけなどの症状を改善します。

・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
血の不足を補い全身に栄養を与え、血行を促進するとともに水分代謝を整え、からだを温めます。月経不順や月経痛、更年期障害など女性特有の症状も改善します。


ただ、からだにやさしい漢方薬とはいえ、自分の体質に合っていなければ、良い効果が見込めないだけでなく、からだへのダメージを与える場合もあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、購入時には、できる限り漢方に詳しい医師、薬剤師にご相談ください。

お手頃価格で不調を改善したい、という方にはスマホで気軽に薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。AIと漢方のプロが、効く漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。


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 4.温活フードで、からだを内側から温めよう
温活フードで、からだを内側から温めよう
からだの冷えを感じたら、食事を見直して早めにケアしてあげましょう。スーパーで食材を選ぶときは、からだを温める「温活フード」を手に取ってみてくださいね。

また、根本的な体質改善を目指したい方は、漢方薬の助けを借りるのもおすすめです。一度信頼できる専門家に相談してみてはいかがでしょうか。



▼女性特有のお悩み関連記事 まとめ
女性特有のお悩み関連記事 まとめ
https://lafarfa.jp/pages/detail/pms_womens-worries



<この記事を書いた人>
管理栄養士 池田明日香
管理栄養士 池田明日香
大学卒業後、管理栄養士として治験コーディネーター業務に携わる。その後、食品メーカーにて料理教室運営や商品・メニュー開発などに従事する。食事を楽しむことと健康的な食生活の大切さを感じ、現在は食と健康関連のコラム執筆、オンラインでのダイエットサポートなどで活動中。漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

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