【薬剤師監修】ダイエットの停滞期に!チートデイで理想の健康体型を目指そう

2022.01.14

「体重を減らしたいけれど、好きなものは我慢したくない」
「チートデイを設けたいがやり方がわからない」
そんなお悩みをお持ちではありませんか?

チートデイで好きなものを食べることで、体重が戻ってしまうのではないかと心配する方は多いようです。しかし、チートデイのメカニズムを理解して、しっかりポイントを守ることで、失敗せずに効率よく健康的な減量が目指せるのです。

そこで今回は、チートデイについて詳しく解説し、基本的な設定方法やプラスアルファのポイントをご紹介します。



 1.チートデイとは?
チートデイとは
チートデイとは、ダイエット中に設ける「好きなものを食べていい日」のこと。チートデイのチート(cheat)には「ごまかす、だます」という意味があります。

ダイエット中、体重が落ちにくくなってきた停滞期に、あえて「好きなものを食べていい日」を設けることで、脳をだまし停滞期をうまく乗り切ることが目的です。


 1-1.チートデイの効果
チートデイの効果として、「基礎代謝アップ・栄養状態の調整・ストレス軽減」の3つが挙げられます。以下に詳しく示します。

<チートデイの3つの効果>
・基礎代謝を高める
停滞期にチートデイを設けることで、一時的に摂取カロリーを高めて脳をだまし、下がってしまった基礎代謝を元に戻す効果が期待できます。

チートデイを設けることで、基礎代謝を高めたまま理想のからだを目指せます。

・栄養状態を整える
チートデイには、不足しがちな栄養素を補い栄養状態を整える効果も期待できます。

食事制限をしていると、どうしても不足する栄養素がでてきてしまいます。そこで、チートデイの食事で足りない栄養素を補えれば、PFCバランス(たんぱく質・脂質・炭水化物のエネルギーバランス)が整いやすくなるのです。

・ストレスを軽減する
自分の好きなものを食べられるチートデイは、とくに食べることが好きな人のストレスを大きく軽減してくれます。

食事制限や運動を頑張るダイエット中は、ストレスがたまりがち。ホルモンの影響で、ストレスが多い状態では、よりからだに脂肪をためこみやすくなるといわれます。つまり、ストレスの蓄積も体重停滞の原因として考えられるのです。

適度にチートデイを設けて、ストレスをため込まないようにしましょう。


 1-2.チートデイのメカニズム

停滞期を乗り切るためのチートデイ。次に、先程ご紹介したチートデイのうれしい効果のメカニズムを詳しく説明します。

1か月で体重が5%程度減ると、人のからだは一定の状態に維持しようとする仕組み「ホメオスタシス(恒常性)」が機能して、停滞期に突入するといわれています。

食事量が減り栄養やエネルギーが足りなくなると、脳が「飢餓状態」と判断し、ホメオスタシスがはたらきます。そうすると、使うエネルギーを減らそうとからだが省エネモードになるため、代謝が落ちてしまいます。

そこで、チートデイで一時的に摂取カロリーを増やすことで、「飢餓状態がリセットされた」と脳をだますことができます。その結果、ホメオスタシスのはたらきが弱まり、基礎代謝が上がって減量がスムーズになるのです。

とくに、女性は生理前になると女性ホルモンのひとつ「プロゲステロン」の影響で、どうしても痩せにくくなります。停滞期を理解して、停滞期に合わせたチートデイを設けることで、ストレスなくダイエットを実践できるでしょう。




 2.チートデイの設定方法
チートデイの設定方法
チートデイをうまく活用するためには、「頻度・タイミング・摂取カロリー」の基本的なポイントを守ることが大切です。以下を参考に実践していきましょう。

 2-1.頻度
チートデイの頻度や間隔は、自分の体脂肪率に合わせて決めると効果的といわれます。以下の表を参考にしてみてください。
チートデイの頻度
基本的に、体脂肪率が35%以上と高い人は、ダイエット開始時は順調に体重が落ちていきます。体重と共に体脂肪率も順調に減少していくことが考えられるため、チートデイを取り入れるとしたら体脂肪率が35%以下になるまで様子をみましょう。

 2-2.タイミング
チートデイを設けるタイミングは、体重が落ちづらくなった「停滞期」です。

先程、効果的なチートデイの頻度をご紹介しましたが、大前提として、停滞期が訪れていなければチートデイは不要です。

また、食事制限や運動を頑張り始めたばかりであれば、チートデイは必要ありません。まずは1週間、2週間としばらく様子をみてから、チートデイの必要性を判断しましょう。

チートデイは、あくまでも停滞期を乗り越えることが目的であることを忘れないようにしましょう。


 2-3.チートデイの摂取カロリーの上限
停滞期にはたらいているホメオスタシスの機能を解除させるためには、「基礎代謝量×2.5〜3倍の摂取カロリー」が必要です。

男性は「基礎代謝量×約3倍(kcal)」、女性は「基礎代謝量×約2.5倍(kcal)」を目安に摂取していきましょう。
この摂取カロリーを大きく上回ったり下回ったりしすぎると、リバウンドを引き起こしかねません。摂取カロリーを守って実践していきましょう。

また、基礎代謝の計算方法は下記のようになっていますが、少し面倒だと思うのでネット検索すると条件を入力するだけで計算してくれるサイトもあるので活用してみましょう。

男性:66+13.7×体重(kg)+5.0×身長(cm)-6.8×年齢
女性:665.1+9.6×体重(kg)+1.7×身長(cm)-7.0×年齢
※ハリス・ベネディクト方程式(日本人版)




 3.チートデイ実践のポイント

チートデイの基本的な設定方法を理解したうえで、チートデイを取り入れるときに意識したいポイントを3つご紹介します。


 3-1.時間帯
チートデイの時間帯
チートデイで好きなものを食べる時間帯は、朝9時~夜20時を目安とし、なるべく早朝や夜21時以降は避けましょう。

消化しにくい時間帯に摂取カロリーを上げると、消化器に大きな負担がかかり、代謝が落ちやすくなるおそれがあります。チートデイの日以降に持ち越してしまわないよう、消化器への負担は最低限に抑えましょう。

時間帯を守ってチートデイを取り入れることで、スムーズな減量を行うことが期待できます。。


 3-2.食事メニュー
チートデイの食事メニュー
チートデイは何を食べてもいい日ですが、食事メニューを工夫することで、ダイエットにより効果的な1日にすることができるでしょう。

まず、ダイエット中に減らしていた栄養素は何かを思い返しましょう。三大栄養素である、たんぱく質・脂質・炭水化物のバランス(PFCバランス)を均等に保つように意識することがポイントです。自分に不足している栄養素を積極的に取り入れていきましょう。

また、ビタミン・ミネラル類をたんぱく質と一緒に摂ると筋肉がつきやすくなり、栄養素の利用・吸収の効率が上がります。

食事メニューを工夫して、効率的なチートデイにしていきましょう。


 3-3.太りにくいからだづくりには漢方もおすすめ
太りにくいからだづくりには漢方もおすすめ
「食事や運動には気を遣っているつもりなのに停滞期から抜け出せない……」
そんな方には漢方薬がおすすめです。

漢方薬は、医薬品として効果と安全性が認められているお薬です。「お通じが悪い」「ストレスを感じる」「むくみやすい」などの不調は、代謝の低下や停滞期につながりますが、これらの不調に効果のある漢方薬はいくつもあります。

漢方医学では、体重の増加にはいくつかの理由があると考えられています。

たとえば、漢方医学の考え方では、「ストレスによって精神と自律神経が乱れ、つい食べすぎてしまう」「からだの水分バランスが乱れ、むくみやすく水太り気味になった」「血液の流れが悪くなり、ホルモンバランスが崩れて太りやすくなった」などが、体重増加の原因として挙げられます。


つまり、必要以上に太ってしまうことの原因は、食事や運動とは別にあるかもしれないのです。

自然由来の漢方薬は、精神状態や水分、血液の巡りをよくすることで、からだを理想の健康状態へ導くことを目的としています。

さらに、体質の改善に働きかけるため、リバウンドを繰り返したくない方にとって、痩せやすい体質づくりに最適といえるでしょう。

「バランスのとれた食事や運動などを毎日続けるのは苦手」という場合でも、漢方薬なら毎日のむだけ。これなら、手間なく続けられますね。

チートデイの効率を上げるためにも、からだの内側から見直していきましょう。


<チートデイの効果を高めるためにおすすめの漢方薬>
・大柴胡湯(だいさいことう)
ストレスで食欲が増し脇腹が張る方
気の巡りを改善してストレスや食欲を落ち着かせます。また、体内の余分な熱を取り除いて代謝バランスを整え、脂肪燃焼をサポートします。

・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
疲れやすくむくみがちな方
水分代謝を促して体内の余分な水分を排泄します。また、肥満に伴う関節の腫れや痛みを改善します。


ただ、注意したいのは、漢方薬は自分に合っているか否かがとても大切だということです。自分の今の状態に合っていない場合は、効果がないだけでなく、からだがダメージ(副作用)を受ける場合もあります。購入の際には、漢方に精通した医師、薬剤師にご相談することをおすすめします。

インターネット相談窓口を設けている「あんしん漢方」のようなサービスを利用して、薬効や副作用、漢方薬との相性、日常生活の養生法などを相談してみるといいでしょう。

「あんしん漢方」は、スマホで気軽に専門家に相談できる新しいサービスです。AI(人工知能)を活用し、漢方のプロが効く漢方を見極めて自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0035




 4.チートデイで停滞期を乗り切ろう
チートデイで停滞期を乗り切ろう
ダイエットの頑張りが数値で見えない「停滞期」は、からだが減量後の体重に慣れるための準備期間です。

この準備期間を利用して、チートデイで基礎代謝を高めるほか、不足した栄養素を補っていきましょう。何を食べてもいい日があるというのは、体重を減らしていく過程のなかで大きなモチベーションにもなるのではないでしょうか。

今回ご紹介したチートデイの方法やポイントを参考に、無理せず停滞期を乗り越えて、理想的なからだを目指しましょう。



▼女性特有のお悩み関連記事 まとめ
女性特有のお悩み関連記事 まとめ
https://lafarfa.jp/pages/detail/pms_womens-worries



<この記事を書いた人>
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 杉岡 弥幸
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 杉岡 弥幸
薬剤師。北里大学で生薬学を学び、卒業後は大手漢方専門店にて漢方薬剤師として勤務。現在は自身のダイエット経験や健康に関する知識を活かして、漢方や養生による体質改善方法をWeb等で発信している。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0035

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