【薬剤師監修】温活で健康美人に!キレイと元気をつくる温活の新習慣とは

2022.01.04

寒い日が続き、感染症対策に力を入れたいこの季節。とくに、女性や高齢の方はからだが冷えやすく、さまざまな体調変化がみられることと思います。

冷えを放っておくと、血行不良やむくみなどさまざまな不調が出てきやすくなります。また、冷えは免疫力低下につながるため、あなどれない症状です。

健康的な人の平熱は、36.5℃〜37.2℃ほどといわれています。もし、35℃台であれば、からだが冷えやすい状態になっているため、いますぐ温活(おんかつ)を始めることをおすすめします。

そこで今回は、健康を維持してキレイと元気をつくる「温活」の新習慣についてご紹介しましょう。



 1.話題の「温活」ってなに?
温活
ここ数年、メディアなどで話題の「温活」。温活とは、日頃からからだを温めて最適な体温まで上げ、健康を維持する活動のことです。

現代人の多くが冷えによる不調に悩まされており、とくに女性の8割以上が冷え性を抱えているといわれています。


 1-1.冷えがからだに与える影響
からだの「冷え」は、肩こりやむくみ、肌荒れ、肥満、胸焼け、便秘・下痢などのさまざまな不調を引き起こすといわれています。これらの不調に加え、女性では、さらに生理痛や生理不順を訴える人も少なくありません。

同じ「冷え」でも、タイプによってあらわれやすい不調は異なります。以下に詳しく示します。

<タイプ別の冷えによる不調>
・全身型
基礎代謝が低く体温そのものが低下しており、一年中冷えを感じやすいタイプです。自覚症状がない場合も多くみられます。
慢性的なだるさや倦怠感、食欲や気力の低下などの症状が特徴です。長年の冷えが蓄積しているため、手足や内臓も冷えている傾向にあります。

・四肢末端型
からだの先端(手足の先)まで血液が行き届かず、手足に冷えを感じやすいタイプです。10代〜20代の女性に多く、とくに痩せ型の人や過度なダイエット経験のある人に多くみられます。
しもやけや立ちくらみ、月経トラブル、にきび、肩こり、頭痛などの症状が特徴です。

・下半身型
血流の悪さやホルモンバランスの乱れによって生じ、腰から下が冷えやすく顔がほてりやすいタイプです。30代以降の男女に多く、長時間同じ姿勢でいる人や、ストレスを感じやすい人によくみられます。
イライラや肩こり、顔のほてり、不眠、肌荒れ、便秘、生理不順などの症状が特徴です。

・内臓型
自律神経の乱れや筋肉量の低下によって冷えが生じており、胃腸付近を触ると冷たいタイプです。30代以降の女性に多く、冷たい飲食物を好む人や運動が苦手な人に多くみられます。
食欲不振や胃痛、お腹の張り、全身の発汗、トイレが近いなどの症状が特徴です。


 1-2.温活のメリット・効果
温活のメリット・効果
先程ご紹介したように、「冷え」はさまざまな不調の原因となる恐れがあります。温活でからだを温めることで、以下のような効果が期待できます。

・免疫力が向上する
体温が1℃上がると、免疫力が最大で5~6倍も上がるといわれています。
私たちには、病気からからだを守るための免疫機能が備わっており、この免疫機能は体温が高いと活発に働く性質があります。また、免疫機能に関わる免疫細胞は、体温が36.5℃のときに正常に働くため、日頃からからだを温めることが大切です。

反対に、体温が1℃下がると免疫力が30%下がるといわれているため、からだを冷やさないように注意しましょう。

・代謝がアップする
体温が1℃上がると、代謝が約13%上がるといわれています。
代謝が上がるということは、エネルギー消費量も多くなるということです。結果、太りにくく痩せやすいからだ作りにつながります。

・血流がよくなる
からだを温めて血流を促すことで、肩こりや肌荒れの改善、さらにダイエット効果が期待できます。
血液は、からだ全体へ酸素や栄養を運び、老廃物を回収する働きをしています。また、体内で産生された熱を全身に伝える働きもあるため、血流がよくなるとからだが温まりやすくなる効果も望めます。


上記のほかにも、温活でからだを温めることで、妊娠に必要な器官や機能の活動が正常化されるともいわれています。生理不順や生理痛がつらい人、妊活を考えている人には、温活は必須といえるでしょう。




 2.温活で意識したい生活習慣のポイント
温活で意識したい生活習慣のポイント
「運動をしていない」「入浴はシャワーのみ」「夜遅くまで携帯をいじる」など、冷えやすい生活をしてはいませんか?

自分の生活習慣を見直したうえで、からだを温める工夫を取り入れていきましょう。以下に、温活で意識したい生活習慣を3つご紹介します。


 2-1.朝晩のストレッチ
血流を促してからだを温めるには、足の先から徐々に全体をほぐすことが大切です。太ももの付け根の内側にある内転筋を伸ばすことで、全身の血流を促す効果が期待できます。

全身に血液を巡らせるように、深い呼吸を意識することがポイントです。起床時と寝る前にストレッチをするだけで温活につながるため、運動が苦手な人でも取り入れやすいでしょう。


 2-2.運動で筋力と代謝アップ
運動を定期的に行うことで、筋力が上がり基礎代謝アップが目指せます。また、運動により、血液を心臓に戻すポンプ機能が強くなるため、体内の隅々まで血液を巡らせて、からだを温めることができるでしょう。

1日5分間の筋トレ(無酸素運動)の後に有酸素運動を行うと、効率よく代謝を上げられます。


 2-3.入浴はぬるめのお湯で
入浴時は38℃~40℃のぬるま湯につかりましょう。ぬるめのお湯に20分~30分間ゆったりつかることで、からだの芯までじわじわ温めることができます。

入浴は、血行改善やストレス解消が期待できるほか、質のよい睡眠にもつながるので、日々の代謝アップが期待できます。また、半身浴もおすすめです。




 3.温活で意識したい食べ物・飲み物のポイント
からだの内側から温めるためには、日頃から何を食べているか・飲んでいるかが重要です。

食べ物には、からだを温める食材と、からだを冷やす食材、どちらにも当てはまらない食材があります。食材のもつ性質を知って、上手に温活していきましょう。


 3-1.からだを温める食べ物
からだを温める食べ物
食材は、加熱調理をすることでからだを温める力がアップします。生野菜よりも、焼いたり蒸したりして摂るのがおすすめです。以下に、からだを温める食材を示します。

<からだを温める食材>
シナモン、にんにく、生姜、ネギ、人参、かぼちゃ、れんこん、ごぼう、ジャガイモ、自然薯(じねんじょ)、玄米、あじ、いわし、サバ、エビ、鮭、ラム肉、鹿肉、牛肉、鶏肉、納豆、キムチ、松の実、クルミ



 3-2.からだを温める飲み物
からだを温める飲み物
飲み物は、常温または温かいものを口にするようにしましょう。冷たい飲み物の摂りすぎは、からだを内側から冷やし内臓型の冷えを生じやすくさせます。以下に、からだを温める飲み物を示します。

<からだを温める飲み物>
・紅茶、プーアル茶、ウーロン茶、日本酒、紹興酒
これらは製造過程で発酵させている飲み物です。発酵させたものには代謝を促す働きがあるため、温活におすすめです。

・タンポポ茶、ゴボウ茶
地中で育ったものから作られた飲み物です。地中で育つ食材には、からだを温める効果があるといわれています。

・生姜湯、生姜紅茶
生姜に含まれるショウガオールが、胃腸を内側から刺激して血流を促し、からだの深部から熱を産生させて全身を温めます。

なお、カフェインの摂りすぎは冷えの原因になるため、コーヒーや緑茶などの過剰摂取は避けましょう。



 3-3.漢方を習慣化して冷え知らずのからだに
漢方を習慣化して冷え知らずのからだに
「冷えをなるべく早く改善したい......」
「健康のために運動したいけれど、時間がない」とお悩みの方には、冷え症の治療にも使われている漢方薬がおすすめです。

漢方薬は「全身の冷え」「手足の冷え」「内臓の冷え」「下半身の冷え」「むくみ」など、さまざまな症状に医薬品として効果が認められています。

私自身も手足が冷えやすい体質でしたが、セルフケアに加えて漢方薬を飲み続けたことで症状が改善されました。また、寒い時期でもからだが冷えにくくなったことで、外に出る気力も上がり、むくみや便秘も解消したのです。

漢方薬は一時的な症状だけでなく、からだの内側からの根本改善を目的としています。そのため、繰り返す冷え症状に悩む方や、セルフケアでは効果を感じなかった方でも、体質から改善を目指せます。

そして、自然の素材がからだにやさしく働くため、一般的に副作用が少ないといわれており、冷え・便秘・肌荒れなどいくつもの症状にお悩みの方に最適です。

からだの内側から改善できる漢方医学を、日々のヘルスケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。

バランスのよい食事や適度な運動を毎日続けるのは難しい……という場合も、漢方薬なら毎日飲むだけなので、無理せず続けられます。


<温活をサポートする漢方薬>
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
貧血気味で疲れやすく、足腰が冷えやすい方
「血(けつ)」の巡りを改善してからだを温めます。また、水分代謝を改善するのでむくみにも効果的です。

・当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう)
手足が冷えやすく、寒くなると腹痛や頭痛を引き起こす方
「血」の巡りを改善するほか、からだを温める生薬が多く含まれているため、冷えによる痛みを取り除きます。しもやけにも効果的です。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)
イライラしがちで、下半身が冷え上半身がのぼせやすい方
「血」の巡りを改善して上半身の熱を冷まし、からだ全体を均等に温める効果があります。また、「気・血」の生成や巡りを改善するので、のぼせや冷えのほか、神経の高ぶりや抑うつにも効果的です。



漢方薬は、ご自分の状態や体質にうまく合っていないと、効果を感じられないだけでなく、場合によっては副作用が生じることもあります。しかし、たくさんの漢方薬から、ご自分にあった漢方薬を見つけるのは大変ですよね。

そんな時は、「あんしん漢方」などのオンライン漢方サービスに、一度相談してみるのもいいでしょう。漢方に精通した薬剤師とAI(人工知能)が、あなたに効く漢方薬を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が便利です。

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 4.温活でからだの内側から不調改善
温活でからだの内側から不調改善
「冷えは万病のもと」といわれているように、便秘や肩こり、不眠、免疫力低下などさまざまな不調の原因となります。

わたしたちの何気ない習慣が「冷え」につながっていることも少なくありません。まずは生活習慣を見直して、自分に合った方法で温活していきましょう。


▼女性特有のお悩み関連記事 まとめ
女性特有のお悩み関連記事 まとめ
https://lafarfa.jp/pages/detail/pms_womens-worries



<この記事を書いた人>
薬剤師 杉岡 弥幸
あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師 杉岡 弥幸
薬剤師。北里大学で生薬学を学び、卒業後は大手漢方専門店にて漢方薬剤師として勤務。現在は自身のダイエット経験や健康に関する知識を活かして、漢方や養生による体質改善方法をWeb等で発信。
漢方のプロがAIを活用して自分に適した漢方薬を選びお手頃価格で自宅に郵送してくれる「あんしん漢方」でも情報発信をしている。

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