汗っかきなのに冷え性? 女性に増加中【夏の冷えのぼせ】対策

2023.07.01







   3.冷えのぼせに効果的な対策方法

では、夏の冷えのぼせに効果的な対策方法を3つご紹介します。


  3-1.冷房による冷え対策を徹底する
冷房は快適な室内環境を作るために活用されますが、過度な冷房は冷えの原因となります。

冷房による冷え対策として、室温を25〜28度に調整し、風をからだに直接当てず寒さを感じないレベルにすることが大切です。

汗をかいたまま冷房に当たると、からだが冷えてしまうので、吸水速乾インナーなどで汗を吸わせて温度調節することがおすすめです。

また、膝掛けや薄手の腹巻、保温性の高いハイソックス、レッグウォーマーなど、さまざまなグッズを活用して心地よい環境を作るように心がけましょう。


  3-2.刺激物やカフェインの摂取を控える

冷えのぼせを防ぐためには、刺激物やカフェインの摂取を控える必要があります。なぜなら、刺激物やカフェインは、血管を収縮させてしまうからです。

血管が収縮すると血液の流れが制限され、体温を保つための熱の供給が、十分に行われなくなります。結果として、汗をかいても体温が上がらず、むしろ冷えを感じることにつながるのです。


  3-3.生活習慣を改善する
健康的な生活習慣は、自律神経を整えることや、冷えの対策にも効果的です。

十分な睡眠をとり、バランスの取れた食事を心がけましょう。さらに、適度な運動やストレッチを行うことは血行を促進し、血行不良を防ぐ効果が期待できます。

そこで、からだを温める簡単ストレッチをひとつご紹介します。

<腰のひねり運動>
(1)立った姿勢で、足を肩幅に開く
(2)腰を軸にして上半身をゆっくりと左右どちらかにひねる
(3)ひねった先の手の甲を反対側の脇腹に置く
(4)ひねった姿勢を保ちながらゆっくりと2〜3回呼吸をする
(5)左右それぞれ5〜10回程度のひねり運動を行う

呼吸に意識を集中させながら行いましょう。




   4.汗と冷えの悩みは漢方で改善することも

「汗をたくさんかくのにからだは冷えてしまう悩みを早く改善したい......」
「だるさや不快感がでないように、根本的に体質を見直したい......」
そんな要望に応えてくれるのが、漢方薬です。

汗っかきと冷えの悩みは、今回ご紹介した「血行不良」や「汗の過剰分泌による体温調節の乱れ」「からだの余分な水分の蓄積」のほか、ストレスなど、からだの内側に原因があると考えられます。さらに、自律神経が乱れることで症状が悪化する可能性もあるでしょう。
根本的な体質改善を目指す場合、「自律神経を整えて体温調節機能を回復する」「血流を促進して自律神経のバランスを整える」「からだを温めて水分代謝をよくする」といった働きを持つ漢方薬を選びます。
日常の生活習慣やセルフケアに漢方薬を取り入れることで、からだの内側から冷えが原因の汗の悩みにアプローチできるでしょう。
からだの内側から改善できる漢方薬を、日々のセルフケアに取り入れてみてはいかがでしょうか。


<冷えのぼせにおすすめの漢方薬>
・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
冷え症で足首がむくみやすい人に向いています。血行を促進し、からだを温める効果がある漢方薬です。貧血やむくみ、肩こり、更年期障害などによく用いられます。また、水分代謝機能を調整することで、冷えのぼせにも効果があるとされています。

・柴胡桂枝乾姜湯(さいこけいしかんきょうとう)
のぼせやすいのに脚が冷える人に向いています。不眠症や神経症、貧血、更年期障害などに用いられます。また、風邪などで、微熱や空咳などが見られるときにも効果があります。

ただし、漢方薬を選ぶ際には、その人の状態や体質に合っているかどうかが重要です。適切な漢方薬を選ばないと、効果を感じられないばかりか、場合によっては副作用が生じることもあります。したがって、漢方薬に詳しい医師や薬剤師の力を借りて、自分に合った漢方薬を見極めることが大切です。

最近話題の「あんしん漢方」では、AIを活用したオンライン個別相談で、漢方に詳しい薬剤師が一人ひとりに適した漢方を見極めてくれます。
スマホで気軽に相談でき、お手頃価格で自宅まで配送してくれますよ。

●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0108

漢方薬の服用に加えて、バランスのとれた食生活や運動習慣の改善も心がけてください。




   5.冷えのぼせ対策で、夏を快適に乗り切ろう!
汗っかきなのにからだが冷える「夏の冷えのぼせ」は、血行不良や体温調節の乱れが原因です。

適切な冷え対策や漢方薬の活用など、自分の体質に合った方法を試し、健康で笑顔のある日々を送りましょう。





<この記事を書いた人>

あんしん漢方(オンラインAI漢方)薬剤師
碇 純子(いかり すみこ)
薬剤師・漢方薬生薬認定薬剤師 / 修士(薬学) / 博士(理学)
神戸薬科大学大学院薬学研究科、大阪大学大学院生命機能研究科を修了し、漢方薬の作用機序を科学的に解明するため、大阪大学で博士研究員として従事。現在は細胞生物学と漢方薬の知識と経験を活かして、漢方薬製剤の研究開発を行う。
世界中の人々に漢方薬で健康になってもらいたいという想いから、オンラインAI漢方「あんしん漢方」で情報発信を行っている。
●Medical Health CH:https://www.youtube.com/channel/UC7XLi90xVGs_NnKhowC0G2w

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