意外と知らない「秋バテ」とは? 原因や対処法を解説

2024.10.16



秋になってからなんとなくからだが重い、やる気が出ない日が続いている……そんな悩みを抱えていませんか? 夏から秋へと季節が変わる時期に不調を感じているなら、秋バテかもしれません。そこで、今回は秋バテの原因や対処法をあんしん漢方の山形ゆかりさんにうかがいました。





   1. 秋バテとは?

「秋バテ」は夏が過ぎて秋が来ても、夏の間に蓄積したからだの疲れがとれず、さまざまな不調につながっている状態です。

夏から秋への季節の変わり目は、秋特有の日中と朝晩の温度変化が激しい気候へ順応しようとすることでからだに負担がかかります。さらに、夏の間の疲れが蓄積した状態で秋を迎えると疲れが不調となってあらわれ、秋バテにつながりやすくなるのです。

秋バテでは、慢性的な疲れや食欲不振、胃腸の不調、やる気の低下など、夏バテと似たような症状が見られます。





   2. 秋バテの原因


秋バテの主な原因を2つご紹介します。

  2-1. 自律神経の乱れ
秋は日中と朝夕の気温差が激しい季節。気温差により自律神経が変調をきたすことは、秋バテの原因になります。

自律神経は体温や血流の調節など、生命活動を維持する働きがあり、からだを活動的にする交感神経と、からだをリラックスさせる副交感神経をそれぞれ調節して気温や気圧などの気候の変化に適応しています。

寒暖差が激しいと気候の変化に対応しようとして自律神経に負荷がかかり、バランスが崩れて秋バテにつながってしまうのです。


  2-2. 内臓の冷え
内臓の冷えは胃腸の消化機能の低下を招き、胃もたれや腹痛などの胃腸の不調のほか、食欲不振の原因になります。

暑いからといって、夏の間に冷たい食べ物、飲み物を摂取しすぎると、内臓が冷えてしまいます。これにより、内臓付近の血流が悪くなり、内臓の働きが低下して消化・吸収がスムーズに行われなくなり、代謝や免疫力の低下にもつながってしまうのです。




   3. 秋バテへの対処法

ここからは、秋バテの対処法を5つご紹介します。

  3-1. 体温調整しやすい服装を心がける
1日の気温変化が激しい秋は、こまめに脱ぎ着しやすい服装を心がけましょう。カーディガンや長袖シャツなど、一枚上に羽織るものを持ち歩くと、出先でも気温の変化に対応しやすいのでおすすめです。

屋外で使用するなら、カーディガンとコートの中間のようなコーディガンもいいでしょう。カーディガン感覚で気軽に羽織れます。


  3-2. 質の高い睡眠をとる
しっかりとからだを休めて疲労を回復するためには、質の高い睡眠をとることが重要です。まずは睡眠環境を整えましょう。カーテンを遮光性の高いものにしたり、ラベンダーなどのアロマを使い、精神を落ち着かせたりするのもおすすめです。

また、起床とともに陽の光を浴びることも大切です。陽の光を浴びることで体内時計がリセットされて睡眠のリズムが正常になり、夜にぐっすりと眠れるようになります。


  3-3. 入浴でからだを温める
お風呂は熱いお湯よりも、38~40度くらいの少しぬるめの温度が最適です。

お湯が熱すぎると交感神経を刺激してからだを興奮状態にしてしまうため、なかなか寝つけなくなります。ぬるめのお湯に浸かることで副交感神経を優位にさせ、緊張をほぐしリラックスすることができます。


  3-4. 栄養バランスのよい食事を心がける
食事は偏りに気をつけて、栄養バランスのとれた献立にしましょう。エネルギーの代謝に欠かせないビタミンやミネラルのほか、基礎代謝や免疫力をアップさせるタンパク質もとても重要です。

また、自律神経が乱れると血行が悪くなるので、からだを温め血の巡りがよくなる食べものを意識的に摂取しましょう。からだを温めるには、血行促進作用のある成分を含むショウガやネギがおすすめです。また、血液の循環をよくするには、血液をサラサラにして流れをよくする効果が期待できる、DHAやEPAが豊富なサンマやサバなどの青魚を摂取しましょう。


  3-5. 漢方薬を試してみる
秋バテには漢方薬もおすすめです。漢方薬は、心とからだ全体のバランスを整えることを目的としています。秋バテの緩和だけでなく、慢性的なだるさや疲れやすさといった、体質そのものの改善も期待できるのです。

また、漢方薬は植物や鉱物といった自然由来の成分で構成されていて、一般的に、西洋薬よりも副作用が少ないといわれています。

秋バテの解消を望むには、「消化吸収機能を高めて必要な栄養を作る」「血流をよくして全身に栄養を届ける」「自律神経を整えて睡眠の質を改善する」といった効果が期待できる漢方薬を使用しましょう。

<秋バテの対策におすすめの漢方薬>
・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)
胃腸の働きを助けて消化・吸収の機能を改善し、元気を補います。倦怠感が強い方や胃腸の働きが弱っている方に向いています。

・十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)
エネルギーや栄養を補って、血流をよくし、低下した気力・体力を回復します。疲れやすく、手足の冷えや食欲不振が気になる方に向いています。

漢方薬は体質との相性がとても重要です。体質と合っていない漢方薬を使うと、本来の効果が得られないどころか、副作用が起こる可能性もあります。ご自身のからだに合う漢方薬は、医師や薬剤師に選んでもらいましょう。

「もっと気軽に漢方薬を使用したい」という方には、オンライン漢方薬サービスの「あんしん漢方」もおすすめです。あんしん漢方は、体質の診断、漢方薬の購入、そしてアフターフォローも整っている漢方薬サービスです。

相談したいときはいつでも漢方薬のプロフェッショナルが対応してくれます。

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   4. 秋バテ対策は生活習慣改善から!
秋バテは夏バテとよく似ていますが、朝夕の気温の変化による自律神経の乱れや、内臓の冷えなどが原因で起こります。

体温調節や食事バランス、睡眠などに気を配り、からだの調子を崩さないように生活習慣を見直すことで、秋バテを改善をしていきましょう。



<この記事を書いた人>

あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり

薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。

症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0150&utm_source=lafarfa&utm_medium=referral&utm_campain=241001

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