2. 口呼吸による悪影響
ここからは、口呼吸によって引き起こされる不調や病気について見ていきましょう。
2-1. 虫歯・歯周病になりやすくなる
口呼吸を行うと、口内が空気に触れ、乾燥しやすくなります。口の中が乾くことで、口腔内の細菌を洗い流したり増殖を抑えたりする働きのある唾液が減り、虫歯菌や歯周病菌が増殖しやすい口内環境になってしまいます。その結果、虫歯や歯周病のリスクが増加するのです。
2-2. ドライマウスになる
口呼吸を続けていると、ドライマウスになりやすくなります。ドライマウスとは、唾液の分泌量が少なくなり、口内の乾燥が持続している状態です。虫歯や歯周病だけでなく、口臭や舌のひび割れ、摂食障害、味覚障害などの原因になる場合もあります(※1)。
2-3. 風邪をひきやすくなる
鼻の粘膜は、ウイルスや細菌、アレルギー物質の侵入を防ぐフィルターの役割を持っています。口呼吸がメインになってしまうと、鼻の粘膜のフィルターを通さずウイルスなどが直接体内に入ってしまうため、風邪をひきやすくなります。
2-4. 睡眠時無呼吸症候群のリスクが高くなる
睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が何度も止まる病気です。医学的には、10秒以上呼吸が止まる「無呼吸」が、1時間に5回以上みられる場合、睡眠時無呼吸症候群と診断されます(※2)。
睡眠中に口呼吸になると、舌や下あごの位置が下がり、気道を圧迫する原因になるので、睡眠時無呼吸症候群のリスクが上昇してしまいます。
3. 口呼吸の治し方
ここからは、口呼吸の対処法を2つご紹介します。
3-1. 就寝時に口にテープを貼る
睡眠中の口呼吸の対処には、テープがおすすめです。口にテープを貼ることで寝ている間でもきちんと口を閉じ、口腔内の乾燥を抑制できます。
使用するテープはドラッグストアなどでも購入できる鼻呼吸テープがおすすめです。息苦しさを感じるなら、鼻腔を広げて呼吸をラクにする鼻孔拡張テープも使用してみましょう。
3-2. 口周りの筋肉を鍛える
口周りの筋肉のトレーニングには、口を大きく動かす「あいうべ体操」がおすすめです。「あいうべ体操」の手順は以下のとおりです。
(1) 「あ~」と口を大きく開ける
(2) 「い~」と口を横に広げる
(3) 「う~」と唇を尖らせて突き出す
(4) 「べ~」と舌を出し、下に向けて伸ばす
「あ~」「い~」「う~」「べ~」はそれぞれ声を出しても出さなくてもどちらでも問題ありません。口を大きく動かすことを意識し、(1)~(4)を1セットとして、できれば1日30セットほど行いましょう(※3)。
毎食後に10セットするなど、実施するタイミングを決めて習慣化すると続けやすくなります。
4. 口呼吸によるお悩みの改善には漢方薬もおすすめ
就寝時のテープや、口周りの筋肉を鍛えるなど、生活習慣から改善し、セルフケアすることは大切ですが、面倒になったり忘れてしまったりすることもありますよね。
そんな方には、口呼吸によって起こる悩みに適した漢方薬がおすすめです。
自然由来の生薬をもとにしている漢方薬は、医薬品として効果や安全性が認められており、実際に病院で処方されることもあります。また、一般的に、西洋薬よりも副作用のリスクが低いといわれています。
口呼吸によるトラブルには、「水分バランスを調整して、口渇を改善する」「水分保持力の低下を改善して、口の中を潤す」といった漢方薬を選び、根本改善を目指しましょう。
<口呼吸の悩みにおすすめの漢方薬>
・五苓散(ごれいさん)
からだの水分バランスを調整し、滞った水分を循環させることで口腔内の水分バランスを整えることに役立ちます。ドライマウスにも用いられ、口が渇きやすい人に向いています。
・麦門冬湯(ばくもんどうとう)
胃のはたらきを整えて潤いをつくり出すことで、のどや呼吸器に潤いを与えます。唾液の分泌の促進にも役立ち、のどの乾燥や空咳が気になる人に向いています。
漢方薬は体質との相性が重要です。体質と合っていない漢方薬を使い続けても、本来の効果が期待できないどころか、副作用のリスクも高まってしまいます。漢方薬を使用する際は、自己判断せずに、医師や薬剤師に相談しましょう。
もう少し気軽に漢方薬を使用したい場合は、ネットで利用できる「あんしん漢方」がおすすめです。体質診断、漢方薬の処方、購入がすべてオンラインで完結する、画期的なサービスです。気になることはいつでも専門家に相談でき、アフターフォローも充実しています。
●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0152&utm_source=lafarfa&utm_medium=referral&utm_campain=241015
5. 口呼吸によるお悩みの改善には漢方薬もおすすめ
口呼吸の原因は口周りの筋肉の低下や、花粉症やアレルギー性鼻炎といったものなど、複数にわたります。そして、口呼吸が習慣的になってしまうと、虫歯、歯周病、ドライマウス、風邪、睡眠時無呼吸症候群など、さまざまな病気・不調の原因になることもあります。
就寝時に口テープを貼ったり、口周りの筋肉を鍛えたりするなどのセルフケアを駆使して、鼻呼吸を習慣づけていきましょう。
<参考サイト>
※1 e-ヘルスネット(厚生労働省)「ドライマウス」
※2 睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン作成委員会 編「睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診療ガイドライン2020」南江堂, 2020; 2-3.
※3 奈良県歯科医師会「あいうべ体操って知ってますか?」
<この記事を書いた人>
あんしん漢方薬剤師
山形 ゆかり
薬剤師・薬膳アドバイザー・フードコーディネーター。病院薬剤師として在勤中、食養生の大切さに気付き薬膳の道へ入り、牛角・吉野家他薬膳レストランなど15社以上のメニュー開発にも携わる。
症状・体質に合ったパーソナルな漢方をスマホひとつで相談、症状緩和と根本改善を目指すオンラインAI漢方「あんしん漢方」でも薬剤師としてサポートを行う。
●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0152&utm_source=lafarfa&utm_medium=referral&utm_campain=241015
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