【ヨガインストラクター監修】食欲が止まらないときに考えられる5つのこと

2024.05.25

「食べても食べても、なんだか食べた気がしない」「食べたばかりなのにお腹が空いてしまう」そんな経験はありませんか?
食べているのにお腹が空くメカニズムと対策について、あんしん漢方でサポートを行っているヨガインストラクターでライターの高橋かなこさんにうかがいました。





   1. 食べたばかりなのにお腹の空きが気になるメカニズムとは?

食べたばかりでお腹は満たされているはずなのに食欲が満たされない場合は、そのときのからだの状態や生活習慣が大きく関わっている可能性があります。女性特有の理由も含め、5つの理由を少し深掘りしていきましょう。


ストレスがたまっている
イライラや疲れがたまって、そのストレスを発散するかのように暴飲暴食をしてしまう人も多いのではないでしょうか。ストレスがたまると身体は危機が起こったと考え、その危機に対応するためにコルチゾール(抗ストレスホルモン)が分泌されます。このコルチゾールの分泌量が多くなると、高糖質・高脂肪の食物への欲求が高くなり、食欲が増えてしまうことがあるのです。また、コルチゾールが長期間に渡って過剰に分泌されると、セロトニン(食欲抑制の働きがあるホルモン)が減少し、これも食欲が止まらない理由のひとつといわれています。(※1)


睡眠不足が続いている
睡眠時間が少なくなると、レプチン(食欲抑制ホルモン)の分泌が減少し、グレリン(食欲増進ホルモン)の分泌量が増加する傾向があります。夜中にカップラーメンやお菓子を欲することはありませんか? グレリンの分泌量が増えると高カロリー・高脂肪な食べ物を求めやすいため、必要以上にカロリーを摂取してしまう可能性があるのです。(※1)

更年期によるもの
更年期には卵巣機能の低下に伴って、エストロゲン(女性ホルモン)の分泌量が少なくなります。このエストロゲンは食欲を抑制する働きがあるため、分泌量が少なくなってしまうと食欲をコントロールしづらくなり、過食につながることがあります。また、更年期はからだにさまざまな不調があらわれやすいため、睡眠不足やストレスによる食欲増進も起こりやすくなるのです。(※2)

生理前の時期
食欲の増加は、月経前症候群、いわゆるPMSの症状のひとつです。生理前はプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増加し、この影響で血糖値が急激に上下して食欲の増進につながるといわれています。また、更年期と同じく、生理前は身体的にも精神的にも不調があらわれやすい時期なので、そのストレスも食欲増進に拍車をかけている可能性があります。(※3)

食物繊維の不足
食欲の有無と食物繊維の摂取は、一見無関係に感じられるかもしれません。しかし、食物繊維を多く含む食材を積極的に摂取することで、食欲を抑制できる可能性があります。また、食物繊維は腸内でゆっくりと吸収されるため、満腹感が持続しやすいという特徴があります。日常的に、オートミールやこんにゃく、海藻類などを摂取するように意識しましょう。(※4)



   2. 食欲抑制に役立つホルモン「レプチン」

食欲が抑えられない原因のひとつは、本記事の前半にも登場した「レプチン」の不足です。レプチンとは食欲抑制ホルモンの一種で、脂肪細胞から分泌され、脳内の摂食中枢に作用して食欲をコントロールする作用があります。脂肪細胞から分泌されるホルモンのため、体脂肪が増えるとそれに比例して分泌量も増えます。

しかし、体脂肪が多すぎると、レプチンが作用しづらい「レプチン抵抗性」の状態になってしまうのです。そのため、レプチンの分泌量が増えたとしても正常に機能しないため、結果的に食欲が抑えづらくなってしまいます。こうなると「食欲が抑制できずに必要以上のエネルギーを摂取→体脂肪増加でレプチンが作用しない→さらに食欲が加速」という悪循環に陥ってしまう可能性があります。(※5)






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