「これってゆらぎ肌?」隠れ敏感肌をいつでもぷるツヤに保つ秘訣とは

2021.09.27

「季節の変わり目に肌荒れが気になる」「疲れると肌に出る」、そのような症状に心当たりがある方は「ゆらぎ肌」かもしれません。ゆらぎ肌は、外からの刺激があるときや心身が疲れたときに肌のバリア機能が下がって敏感肌になる、いわゆる「隠れ敏感肌」です。

この記事では、ゆらぎ肌を克服して肌に自信を持つために、皮膚科医がゆらぎ肌の原因と対処法を解説します。肌トラブルの原因を知って、脱ゆらぎ肌を目指しましょう。


1.ひょっとして私「ゆらぎ肌」かも?
鏡を見る女性
ゆらぎ肌とは、気候の変化や外からの刺激に肌がうまく適応できずに、肌のバリア機能が下がって一時的な敏感肌になってしまう不安定なお肌です。ゆらぎ肌が生じる要因はさまざまありますが、大きく「外的な要因」と「内的な要因」に分けられます。


 1-1.外的な要因
ゆらぎ肌は、次のような外からの刺激で起こりやすくなります。

ゆらぎ肌の外的な要因(1)
季節の変わり目の環境変化
季節の変わり目は温度や湿度の変化、紫外線量の変化が起こります。このような急激な変化に肌が対応できないと、肌のバリア機能が低下してゆらぎ肌になりやすいです。

とくに夏の時期は、外の暑さと室内の冷房の温度差も、ゆらぎ肌の原因になりやすくなります。

ゆらぎ肌の外的な要因(2)
花粉による影響
花粉症がある場合、花粉が飛散する時期には肌にも花粉が付着して肌荒れが起こることがあり、季節の変化と合わせてゆらぎ肌の原因になります。


 1-2.内的な要因
以下のようなからだの内側の変化も、ゆらぎ肌を引き起こします。

ゆらぎ肌の内的な要因(1)
生活リズムの乱れ
食事の乱れや睡眠不足は、ゆらぎ肌を起こしやすくします。

食事からの栄養は肌への栄養となるため、食事から栄養が十分とれない状態だと肌への栄養も不足します。肌は古い組織が垢として剥がれ落ちて新しい組織に入れ替わる「ターンオーバー」を絶えず繰り返していますが、肌への栄養が不足するとターンオーバーが十分に行われなくなり、肌荒れが起こってゆらぎ肌の原因になります。

また、睡眠中は肌のターンオーバーが盛んに行なわれる時間帯であるため、睡眠不足が続くとターンオーバーに支障が起こり、ゆらぎ肌になりやすいです。

ゆらぎ肌の内的な要因(2)
疲れやストレス
疲れやストレスがたまると、からだのさまざまな機能を調節している「自律神経」の働きが乱れます。自律神経の乱れによって心身にさまざまな不調が起こりやすくなります。ゆらぎ肌もそのひとつです。

ゆらぎ肌の内的な要因(3)
ホルモンバランスの乱れ
女性の場合、月経のサイクルに合わせて周期的にホルモンバランスが変化しており、とくに生理の前後は心身の不調があらわれることがよくあります。そのため、生理前後にゆらぎ肌があらわれることも。

また、疲れやストレスでホルモンバランスが乱れることもゆらぎ肌の原因となります。



2.「ゆらぎ肌」を安定させるポイントとは?
ゆらぎ肌」を安定させるポイント
ゆらぎ肌を引き起こす原因はさまざまですが、少しのポイントを意識するだけで、肌トラブルが生じにくくなります。

以下に、毎日の生活のなかでできる改善ポイントをご紹介します。

 POINT1
外からの刺激を避ける

外からの刺激はゆらぎ肌の大敵です。乾燥を防ぐためにこまめに保湿をする、花粉飛散の時期は帰宅時に花粉を洗い流す、外出時は日焼け止めを付けるなど、対策をとりましょう。

毎日のスキンケアで強くこすってしまうことも、ゆらぎ肌を悪化させる一因になります。洗いすぎはNG、洗顔は泡でやさしく洗いましょう。メイクの際にはこすりすぎも避けましょう。

 POINT2
疲れやストレスをためない

疲れやストレスがたまらないように、リラックスできる時間をつくりましょう。

<おすすめの対処法>
・入浴……リラックスタイム効果的。肌の環境改善にもつながります。
・運動……ストレス解消、肌の血流を改善。汗による乾燥防止効果も。
・快適な睡眠……疲れやストレスの解消策に。夜に6時間以上は睡眠をとりましょう。

 POINT3
食生活の見直し
肌の健康のためには毎日の食事が大切。1日3食、バランスのよい食事をとることが理想的です。とくに、ゆらぎ肌で肌の調子が悪いときは、ビタミン類をしっかり摂ることを心がけましょう。


 <ゆらぎ肌に効果的なビタミン類>
ビタミンB群
からだのエネルギー代謝に関わるとともに、皮膚・粘膜の炎症を抑える、皮脂の分泌を調節する働きがあります。
【ビタミンBを含む食材】 豚肉、うなぎ、レバー、マグロ、サバ、玄米など

ビタミンC
肌のコラーゲンの合成、活性酸素の抑制、皮膚のターンオーバーの改善などの働きがあります。また、シミ、ソバカスを防ぐ効果もあります。
【ビタミンCを含む食材】 ピーマン、ブロッコリー、イチゴ、キウイ、グレープフルーツなど

ビタミンE
ビタミンCと同様に肌の老化に関わる活性酸素を抑える働きがあります。また、血流改善効果により肌への血流を改善させます。
【ビタミンEを含む食材】 卵、ナッツ類、アボガド、大豆、かぼちゃなど



3.ゆらぎ肌へのアプローチは漢方もおすすめ
漢方薬がおすすめ
「ゆらぎ肌に悩まない体質を目指したい」

そんな方には、漢方薬がおすすめです。

漢方薬は医薬品として効果と安全性が認められており、肌荒れやシミ、湿疹などの治療に医療現場でも使われています。症状と体質に合った漢方薬を飲むことで、体質改善し、気候の変化や紫外線に負けない肌づくりが目指せます。

バランスのとれた食生活や運動習慣を継続するのは大変という方でも、漢方薬なら症状や体質に合うものを飲むだけなので、手軽に毎日続けられそうですよね。

さっそく始めてみたいと感じた方のために、以下にゆらぎ肌の症状に悩む方におすすめの漢方薬をご紹介します。

ゆらぎ肌が気になる方におすすめの漢方薬

 
<ゆらぎ肌が気になる方におすすめの漢方薬>

・消風散(しょうふうさん):肌のかゆみがある、じゅくじゅくする、赤みがあるなどの症状がある方
皮膚から侵入する「風(ふう)」を消し去ることで皮膚症状を改善する働きがあります。熱症(熱がこもる、赤い)、湿症(じゅくじゅくしている)に効果的です。

・温清飲(うんせいいん):肌がかさかさして痒みがある方
からだを温める作用のある四物湯(しもつとう)と熱を清する作用のある黄連解毒湯(おうれんげどくとう)を合わせた漢方薬です。からだを温めて肌の乾燥を防ぐと同時に、からだを冷やして余分な熱や炎症をとる働きがあります。

ただ、からだにやさしい漢方薬とはいえ、自分の体質に合っていなければ、よい効果が見込めないだけでなく、からだへのダメージを与える場合もあります。自分に合う漢方薬を見つけるためにも、購入時には、できる限り漢方に詳しい医師、薬剤師等にご相談ください。

お手頃価格で不調を改善したい、という方にはスマホで気軽に薬剤師に相談できる「あんしん漢方」のような新しいサービスもおすすめです。AIと漢方のプロが、効く漢方を見極めて、お手頃価格で自宅に郵送してくれる「オンライン個別相談」が話題です。


●あんしん漢方:https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0017



4.ゆらぎ肌を解消してぷるツヤ肌へ!
ゆらぎ肌を解消してぷるツヤ肌へ!
ゆらぎ肌は外からの刺激やからだの内側からの原因によって一時的な敏感肌になってしまう不安定なお肌。外からの刺激を避けて、からだの内側を整えることでゆらぎ肌は改善します。
また、専門家に相談して漢方薬の力を借りるのもいいでしょう。ゆらぎ肌を解消して、ぷるツヤ肌を目指しましょう。



<この記事を書いた人>

皮膚科医 金城 里美
皮膚科医 金城 里美
医師/薬剤師
東京大学薬学部卒業後、医師を目指して、東京医科歯科大学医学部に入学。
体、精神とも関わって多様に現れる皮膚の病態に興味を持ち、皮膚科医の道を選ぶ。卒業後、大学病院、総合病院、クリニックでの皮膚科勤務を経て、一般皮膚科から美容皮膚科まで皮膚科領域の診療を幅広く行う。
現在、総合病院の皮膚科常勤医として勤務。3児の母。
皮膚がより良くなることで、その人の毎日がより明るくなることを目指して日々診療を行う。

●あんしん漢方(オンラインAI漢方):https://www.kamposupport.com/anshin1.0/lp/?tag=22z33zc0lafa0017

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